ガラスの製造方法(プロセス)でフロート方式とはどんな方法ですか?|ガラスの種類辞典

ガラスの製造方法(プロセス)でフロート方式とはどんな方法ですか?

現在の板ガラスの代表的な製造方法は、フロート方式です。1952年イギリスのピルキントン社が開発し、今では世界中のガラスメーカーに普及しています。

溶かしたガラスをガラスよりも比重の重い錫(すず)の上に浮かべて、ガラスを板状にする方式です。

いろいろなガラスが、この製造方法で作られています。

昔のガラス

今から数十年前は、電車のガラスなどにも表面に凹凸のうねりのあるガラスが使われていました。このガラスごしに景色を見ると歪んで見えていました。ガラスの歪みはまだ我慢できますが、当時一番困ったのは、鏡を作るときです。鏡にする為に、わざわざガラスの表面を磨いていたのです。平面のガラスが出来て、ガラスの表面を磨かずに鏡をつくることができたんですね。

錫(すず)の上に溶かしたガラスをのせて、ガラスは平らにできあがるの?

はい、溶けた錫は完全に滑らかな平面です。その上に熔融ガラスを流しこむと、溶けた錫と熔融ガラスが接する面、熔融ガラスが空気に触れている面ともに凹凸のない完全に平面のガラスができあがります。皆さんも窓ガラスなど触ったことがあると思いますが、歪みのない平らなガラスはこの製法で造られたものです。
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